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2011年6月10日 (金)

聖朝無棄物

(せいちょうに きぶつなし)

優れた朝廷のもと 万民皆その処を得て業を楽しむ。天下泰平の世。

命ある物、生なき物、すべて、余計な物や捨てられるような物はない。
一切万物、生かしきる。

--客亭--           杜甫
猶曙色秋窗、  秋窓なお曙色、
落木更高風。  落木さらに高風。
日出寒山外、  日は出づ寒山のほか、
江流宿霧中。  江は流る宿霧の中。

聖朝無棄物  聖朝、棄物なし
衰病已成翁。  衰病すでに翁となる。
多少殘生事、  多少殘生の事、
飄零任轉蓬。  飄零(ひょうれい)、轉蓬(てんぽう)にまかす。

秋 窓がまだ曙の色を帯びている。
木の葉が落ちつつあるのに更に風が高く吹いている。
寒空の山の上から太陽が出て
まだ はれぬ霧の中を江は流れている
聖代には うち捨てられて おかれるものなどないのであるが、
老衰の自分は、疾病でなにごとも なすことなく
翁となってしまった。
老いさき いかほどの事があろうが、
風に吹かれ、落ちてころがり行くに任せる漂泊の旅人の身にとどまる。

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